次のような方はご相談ください
むし歯や歯周病を予防したい
いつまでも自分の歯で食事をしたい
むし歯の再発を予防したい
お口の健康を維持したい
お口から全身の健康を守りたい
「痛みが出てから」「むし歯になってから」治療するのではなく、むし歯や歯周病にならないための取り組みを「予防ケア」といいます。いつまでも、自分の歯で食事を楽しむためには、定期的に歯科医院へ通い、むし歯や歯周病のリスクを減らす習慣をつけることが大切です。
お口の健康を維持するには、毎日の丁寧な歯磨きなどの「家庭でのケア」と、定期的な歯のクリーニングなどの「歯科医院でのケア」を組み合せて続けることが重要です。どちらのケアも継続してお口の健康を維持していきましょう。
スウェーデンは国家を挙げて予防歯科に取り組み、2013年時点で80歳以上の残存歯数は21本を超えました(※1)。一方、日本では「高齢になると歯を失う」という考えが一般的でしたが、8020運動の成果により、1975年には4本以下だった80歳以上の残存歯数(※2)が2022年には15本以上に改善されています。予防ケアを意識的に取り組むことで、生涯自分の歯を残すことができるのです(※3)。
※1 Ola Norderyd et al Oral health of individuals aged 3–80 years in Jönköping, Sweden during 40 years (1973–2013)swedish dental journal vol 39 2015
https://www.researchgate.net/publication/281745900_jonkopingstudy_2013_text_part_2
※2 国立保健医療科学院 [Excel見える化] 歯科疾患実態調査
https://www.niph.go.jp/soshiki/koku/oralhealth/data3.html
※3 厚生労働省 令和4年 歯科疾患実態調査結果の概要
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/62-17b_r04.pdf
当院では、EMS社のエアフローによる歯のクリーニングを行っています。
「エアフロー」は水と空気と微粒子パウダーを高圧で噴射することによって、歯の表面についた着色や汚れを落とすクリーニング用の機器です。
歯磨きや一般的な歯科医院のクリーニングでは取り除けない歯の表面の着色汚れや歯周ポケットのバイオフィルムや歯石を、歯を傷つけることなく効率的に落とします。
歯ぐきの炎症のある方やワイヤー矯正中の方、複雑な歯並びの方にもおすすめのクリーニング方法です。
当院では、スイスに本社を持つEMS社のエアフローを使用しています。EMS社は予防歯科分野での先進的な技術を誇る精密医療機器メーカーです。
EMS社のエアフローは、歯の表面や歯周ポケットの汚れにアプローチでき、知覚過敏がある患者様でも快適に受けられるよう、水温調整機能も備えています。
通常の歯のクリーニングでは届かない歯周ポケットや歯と歯の間にも超微粒子パウダーが入り込み、歯ぐきを傷つけることなく丁寧な清掃が可能です。
歯や歯ぐきにやさしいクリーニング | 超微粒子パウダーを使用するため、歯や歯ぐきはもちろん、詰め物や被せ物を傷つけることなく、やさしく汚れを取り除けます。 |
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着色汚れや歯垢も効率的に除去 | 歯の表面にこびりついた汚れや、着色汚れも擦ることなく効率的に落とせます。 |
お口の中を清潔にして口臭を予防 | 口臭の原因にもなる、歯垢や歯石などの汚れを徹底的に落とし、お口の中を清潔にします。 |
クリーニング時間を短縮 | 効率的に歯や歯ぐき全体の汚れを除去できるため、クリーニング時間が短時間ですみます。 |
むし歯や歯周病を予防 | 歯の表面を滑らかにすることで、汚れがつきにくくなるため、むし歯や歯周病の予防につながります。 |
当院の予防メンテナンスは、GBT(Guided Biofilm Therapy:ガイデッド・バイオフィルム・セラピー)という考え方を取り入れています。
GBTは、EMS社のエアフローという機器を用いて、一貫した歯のクリーニングを行う方法です。
エアフロー、ペリオフロー、ピエゾンという3つの方法を使い分けることで、歯や歯周ポケットの汚れをしっかり取り除きます。
エアフローでは、歯の表面に付着したバイオフィルムや着色を除去し、ペリオフローは歯周ポケット内のバイオフィルムを取り除きます。ピエゾンは歯の周りにある歯石を除去するために使われます。これにより、歯周病やむし歯の予防ができ、全身の健康にもよい影響を与えることができます。定期的にGBTを行うことで、お口の健康を守りやすくなります。
従来のクリーニングでは、研磨ペーストをつけて歯の表面をブラシで磨き、スケーラーと呼ばれる先のとがった歯科用器具で歯垢や歯石を除去する必要がありました。
その方法では器具によって歯や歯ぐきが傷つくリスクがあり、すべての歯を掃除するために長い時間をかける必要もあります。
一方で、エアフローによるクリーニングは、歯や歯ぐきを傷つけることなく、より短時間で広範囲を効率よく清掃できます。器具では届きにくい歯周ポケットの深い部分までバイオフィルムで除去できるのが特徴です。
GBTは次のような人におすすめです。
着色汚れが気になる
短時間でクリーニングをすませたい
痛みの少ないクリーニングを受けたい
知覚過敏があってクリーニングでしみやすい
歯垢や歯石を定期的に除去したい
お口をスッキリさせたい
洗口液でうがいをして、歯や歯ぐき、インプラント周囲の組織の状態をチェックします。
染め出しを行い、バイオフィルムに色がつくようにして、患者様にバイオフィルムの付き具合をお見せしながらご説明します。
エアフローにより、歯の表面のバイオフィルムと着色汚れ、まだやわらかい歯石、歯ぐきの内側のバイオフィルムをエアフローで除去します。
歯周ポケットのさらに深い部分のバイオフィルムを除去します。
歯の周辺にこびり付いた硬い歯石を丁寧に除去します。
歯の着色やバイオフィルム、歯石などの除去状態を確認し、フッ素を塗布します。
クリーニング後は、歯の表面がツルツルとするため、その後も汚れが付着しづらくなります。
定期的なGBTにより、ほとんどのバイオフィルムと早期の歯石を除去できます。定期的なGBTで歯の健康を守りましょう。
・患者様のお口の状態をしっかりと把握できる
・お口の変化に早期に気づいて適切な対応をとれる
・信頼関係を築きやすく、より行き届いたケアを行える
同じ歯科衛生士が担当することで、患者様のお口の変化やトラブルに気づきやすくなり、むし歯や歯周病を早期に見つけて適切な治療につなげやすくなります。
お口全体をチェックし、むし歯の有無や粘膜の状態、お口の汚れ具合の確認や歯周ポケットの深さを定期的に検査します。
また、歯並びに合わせた歯磨き方法の指導やフロスなどのデンタルケア用品の選び方、使い方についても詳しくアドバイスを行います。
お口のケアに関することは、予防のプロフェッショナルである歯科衛生士にご相談ください。
予防ケアには「毎日の歯磨き」が欠かせません。ご家庭でのセルフケアが基本ですので、できるだけ汚れを取り除けるような歯磨き方法やお口のケア方法をお伝えしています。
歯磨きは「食べたら磨く」を基本に行いましょう。歯磨きが難しいときは、うがいをしてお口の汚れを取り除いてください。就寝中は細菌の活動が活発になります。寝る前の歯磨きは特に入念に行いましょう。
また、歯ブラシは一ヶ月に一度が交換のタイミングです。毎月交換する日を決めて、取り替えるようにしましょう。
歯ブラシが届きにくい歯と歯の間の汚れはデンタルフロスを使って取り除きましょう。デンタルフロスを使ったケアを習慣化することで、お口の中がよりすっきりし、清潔な状態を維持しやすくなります。
フロスの使い方がわからない方や、おすすめの商品を教えてほしい方などはお気軽にお声がけください。
当院では「エアフロー」以外のプロケアも行っています。定期的に歯科でプロフェッショナルのケアを受けて、徹底的に汚れを取り除きましょう。
定期検診 | 初期のむし歯や歯周病は、自覚症状がほとんどありません。定期検診では、自分では気づけないむし歯や歯周病を早期に発見できるので、治療でかかる負担も抑えられます。 |
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スケーリング | 歯科専用の器具である「スケーラー」を使って歯石を除去することです。歯磨きでは除去できない歯石をスケーリングで1本1本取り除きます。 |
ご家庭での「セルフケア」と歯科医院での「プロケア」を組み合わせた予防ケアで健康なお口を維持していきましょう。
「痛くなったから歯医者に通う」ではなく「むし歯や歯周病を予防するために歯医者に通う」という予防中心のケアと習慣づくりをサポートいたします。